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研究?産学官連携

グローバル社会の疲労克服教育研究拠点

研究成果の概要

?脳機能イメージング研究から、身体的疲労と精神的疲労に共通する脳の過剰活動メカニズムとその防衛機構メカニズム、および疲労感の想起?予測に関わる神経基盤を同定し、疲労の脳科学研究を飛躍的に進展させた。抗疲労研究については、子どもから成人と幅広い年齢層を対象に、環境空間試験を3件、飲料?食品試験を1件、センサー評価開発試験を1件、画像?音楽試験を2件、運動試験を2件実施するなど、多様な抗疲労ソリューションサイエンスを展開し、疲労科学?抗疲労製品開発?サービスに資する成果を得た。さらに、これらの成果を事業化へと結び付けるべく、健康科学ビジネス推進機構と連携し複数の抗疲労事業化コンソーシアムを本格的に展開し、産学連携共同事業化研究を開始するだけでなく、本コンソーシアムをプラットフォームとした抗疲労共同製品開発にも成功した。以上のように、疲労の基礎科学、応用科学、そして産学連携と一気通貫型の研究を遂行し、疲労克服教育研究拠点として疲労科学研究の進展に資する成果、そして実社会に還元できる多様な成果を挙げることに成功した。

第三者評価

評価1

疲労感は、生体アラーム機構における重要な兆候の1つであるが、本研究により疲労に関連した神経基盤が明らかになり、疲労の脳科学研究が飛躍的に進展した。また、これまでは疲労の程度は自覚症状などによる主観的評価でおこなわれていたが、自律神経機能評価、睡眠覚醒リズム評価などを用いた疲労の客観的評価系の確立にも成功している。これらの研究成果は、抗疲労製品の開発にもつながっており、実社会に還元できる重要な研究成果である。

評価2

本研究は、「疲労」というQOL低下の要因として極めて重要であるが、その定量的評価が困難で、科学的評価法やその対応策が確立されたとは言えない困難な研究課題に正面から挑戦している。解決困難なテーマであるにもかかわらず、脳機能イメージングなどの斬新な方法を駆使して、疲労の定量的評価法を確立し、抗疲労物質の科学的評価を行うなど、本研究では多くの重要な新知見が得られた。さらに、その成果の公表に努め、一部は既に実用化されている。このため、当初計画された以上の十分な研究成果が達成され、その公表も積極的に行われたと評価できる。