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研究?産学官連携

グローバル社会の疲労克服教育研究拠点

研究成果の概要

超少子高齢化社会の中で疲労?慢性疲労をよりよく回復し、未病段階で発症を防ぐことにより、「病気にならない科学?医学」を推進することを本研究の目的としている。疲労?慢性疲労?慢性疲労症候群の分子?神経メカニズムを解明するとともに、本戦略研究や以前の21世紀COEプロジェクト「疲労克服研究教育拠点の形成」で開発してきた定量的指標を用いて、抗疲労製品の開発に資する研究を行った。医学研究科で様々な医学研究を進めるとともに、グランフロント大阪に、研究開発拠点としての大阪市立大学健康科学イノベーションセンターを築き、様々な企業との連携を模索し、講演会、健康相談会、事業化コンソーシアム等を開催した。国内外でユニークなサイトとして、プレスリリースをはじめ、複数のテレビ番組でも取り上げら、反響を呼んだ。

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第三者評価

評価1

多くの学会発表や論文発表から、期待以上の研究成果が得られたことが伺えるが、難を言えば、トップジャーナルへの論文掲載が見られない。このような雑誌への採択については、本研究の内容や主旨を考えればそのハードルの高さは理解できる。一方、本研究から波及した外部資金の獲得も積極的に行われている。本研究が、第一に目指すべき点は研究開発拠点の設立とこの拠点を通じての産業界との連携であるが、この点については既に健康科学イノベーションセンターが稼働を始めており、評価に値する。企業との連携は、既にいくつかの特許出願に繋がっており、今後も多くの出願が期待できる。研究内容の公表は、前述の学会や論文発表だけでなく、プレスリリースを積極的に行い、その結果テレビなどのマスメディアにも取り上げられており、高く評価できる。研究費の使用は適正に行われており、問題が見られない。?

評価2

本研究が目指した疲労の本態解明と抗疲労製品の開発支援は、21世紀のグローバル?イッシューである医療費抑制と都市生活のQOL改善に結びつく、社会的意義が極めて高い研究課題である。優秀な研究者の集積をはじめ、これまでのグローバルCOE等で構築された疲労に係る医学研究基盤は、大阪市立大学が世界をリードする強みとなっているが、今回、単に医科学的な研究に留まらず、教育?人材育成への取り組みや抗疲労という斬新な切り口からの新製品開発を支える有効性検証に至るまで、疲労科学およびその成果の社会への浸透を目指した事業活動が広く展開されたことは特筆すべき点である。また、グランフロント大阪?大阪市立大学健康科学イノベーションセンターは、世界でも類をみない疲労に特化した本格的な産?学?民の融合連結拠点として、これからの新産業創出に必要な研究開発や調査研究の中軸として機能するだけでなく、我が国の都市生活の成熟と発展に極めて重要な役割を担うものと期待される。今後は、これまでの研究成果を踏まえて産業界との連携をさらに強化し、大阪を起点とした抗疲労に係る新産業創出に向けてより一層の戦略的展開を図って欲しい。

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